賃貸のガスコンロの選び方|ガスの種類・サイズ・IHとの違いも

「賃貸のガスコンロの選び方|ガスの種類・サイズ・IHとの違いも」のアイキャッチイラスト(キッチンでコンロ台を測る母と娘) 引っ越し

賃貸の物件情報を見ていると、「ガスコンロ付き」と書いてあるお部屋もあれば、「コンロなし(設置可)」なんて書き方のお部屋もあります。

そうなんです。賃貸のキッチンは、コンロが最初から付いていないことがけっこうあるんだそうです。

正直に告白すると、私はガスコンロを自分で買ったことが一度もありません。いざ「コンロはご自身でご用意ください」と言われたら、何を基準に選べばいいのか、さっぱりわからない……。

しかも売り場をのぞくと、ガスコンロだけでなく「IH」という文字も並んでいます。ガスとIHって何がちがうの? コンロの口は2つ? 3つ? と疑問だらけ。

キッチンは毎日ごはんを作る大切な場所。だからこそ、なんとなくで選んで後悔したくないですよね。

そこで今回は、賃貸で使うガスコンロの選び方と、IHとのちがいを調べて整理しました。私と同じように「コンロを買ったことがない」という方は、ぜひ一緒に確認してみてください。

まず全体像|買う前に確認するのは4つだけ

ガスコンロ選びというと難しそうに聞こえますが、調べてみると、賃貸で使う「据置型(すえおきがた)」のガスコンロで確認するポイントは、大きく4つに整理できるようです。

ガスコンロを買う前に確認する4つ(ガスの種類・サイズ・強火力の左右・グリル)の図解
  1. ガスの種類(都市ガスかプロパンか。まちがえると危険)
  2. サイズ(59cmか56cmか。まず台の幅を測る)
  3. 強火力バーナーの左右(強い火は壁と反対側に)
  4. グリル(いまは水なし両面焼きが主流)

ひとつずつ順番に見ていきますね。

① ガスの種類|まちがえると「使えない」ではなく「危険」

いちばん大事なのがこれです。

家庭のガスには「都市ガス(12A・13A)」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類があって、ガスコンロはどちらか専用に作られています。

都市ガス用のコンロをプロパンガスのお部屋で使ったり、その逆をしたりすると、不完全燃焼や火災、一酸化炭素中毒につながる危険があるといわれています。

「そんなにちがうものなの!?」と思いますよね。私も思いました。ガスの成分も圧力もちがうので、見た目は同じでも機械としては別物なんだそうです。

自分のお部屋のガスの種類を確かめる方法

  • 物件情報や契約書の「都市ガス」「プロパンガス(LP)」の欄を見る
  • 不動産会社や大家さんに聞く(いちばん確実)
  • 建物の外に銀色のガスボンベが置いてあればプロパンガス
  • いまあるコンロや給湯器のラベルを見る(「12A・13A」なら都市ガス用、「LPG」ならプロパン用)

お店やネットでも「都市ガス用」「プロパンガス用」と分かれて売られているので、必ずお部屋のガスに合わせて選びます。

もし引っ越しでガスの種類が変わったら、手持ちのコンロはそのままでは使えません。部品の調整で対応できる場合もあるそうですが、自己判断はせず、メーカーやガス会社に相談するのが安心です。

プロパンのお部屋は、ガス代が高め?

実は私、昔住んでいた賃貸の家がプロパンガスでした。当時は支払いを担当していなかったので金額までは知らないのですが、「プロパンは高い」と聞いた記憶があります。

今回あらためて調べてみると、プロパンガスは都市ガスとちがって会社ごとに自由に料金を決められるしくみで、ボンベを各家庭に配送する手間もかかるため、都市ガスより高くなりやすいといわれています。あの記憶は、気のせいではなかったようです。

コンロ選びから少し話がそれましたが、ガスの種類は毎月のガス代にも関わる話。お部屋探しの段階で「このお部屋はどっちのガスか」を見ておくと、コンロ選びにも家計の見通しにも役立ちます。

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② サイズ|「59cm」と「56cm」の2種類。まずコンロ台の幅を測る

据置型のガスコンロの幅は、標準の59cmタイプと、コンパクトな56cmタイプの2種類が基本だそうです。

  • コンロ台の幅が60cm以上 → 標準の59cmタイプ
  • コンロ台の幅が60cmより狭い → コンパクトな56cmタイプ

測るのは「コンロを置く台」の幅です。メジャーひとつでできるので、内見のときや入居してすぐに測っておくと、お店で迷いません。

壁との距離もチェック|15cmが目安

メーカー(リンナイ)の購入前の案内では、燃えやすい壁の場合、壁からコンロまで15cm以上離して設置すること、離せない場合は別売の「防熱板」を取り付けることが案内されています。

コンパクトなキッチンだと、意外とここが引っかかるようです。台の幅と一緒に、壁までの距離もメモしておくと安心です。

③ 強火力バーナー|強い火は「壁と反対側」にくるものを選ぶ

2口のガスコンロは、左右のバーナーの火力が同じではなく、片方が強火力・もう片方が標準という組み合わせになっています。

強火力バーナーが壁側にあると、炒め物のたびに壁が熱にさらされて傷みやすいので、強火力が壁と反対側にくるタイプを選ぶのがよいとされています。

見分け方は簡単で、型番の最後が「R」なら右側が強火力、「L」なら左側が強火力なんだそうです。

「うちのキッチン、コンロの右と左どっちが壁だったっけ……?」となりがちなので、内見や入居のときにキッチンの写真を撮っておくと、売り場で慌てません。

④ 口数とグリル|「3口ほしい」は据置型では叶わない?

市販の据置型は、いま「2口」だけ

私は「料理のことを考えたら、コンロの口は3つほしいな」と思っていました。ところが、調べてびっくり。

いま市販されている家庭用の据置型ガスコンロは、2口タイプだけなんだそうです。

昔は3口の据置型もあったそうですが、2008年10月から家庭用ガスコンロはすべてのバーナーに安全センサー(Siセンサー)を付けることが義務になり、これをきっかけに家庭用の3口据置型は姿を消したといわれています。

3口を使いたい場合はシステムキッチンに組み込む「ビルトイン型」になるのですが、こちらはキッチンごと工事する話なので、賃貸では基本的に選べません。

「えー、3口使いたかったのに!」と思いますよね。私も思いました。でも、代わりの手はあります。

「3つ目の火」がほしいときの現実解

  • グリルを3つ目の口として使う:専用のグリルプレートを使えば、魚だけでなく焼き物やトースト、揚げ物の温め直しまでこなせるそうです
  • 卓上のIHコンロを1台足す:ふつうのコンセントで使えるので、汁物の保温や「あと1品」に
  • カセットコンロを備える:ふだんは3つ目の口として、災害でガスや電気が止まったときの備えにもなって一石二鳥です

グリルは「水なし両面焼き」が主流

魚焼きグリルには「水あり片面焼き」「水なし片面焼き」「水なし両面焼き」の3タイプがあって、いまは水を入れる手間がなく、魚をひっくり返さなくていい「水なし両面焼き」が主流になっているそうです。

ひとつ注意したいのは、「水あり」タイプは受け皿に水を入れて使うのが前提ということ。水を入れ忘れると、落ちた魚の脂に火がついて発火する危険があるといわれています。お手持ちのコンロがどちらのタイプか、取扱説明書で確認しておくと安心です。

安全機能は心配しなくて大丈夫|いまは全部「Siセンサー」付き

先ほど出てきたSiセンサーは、2008年10月以降に売られている家庭用ガスコンロには必ず付いています。

  • 調理油過熱防止装置:油の温度が上がりすぎる前に自動で火を弱め、発火を防ぐ
  • 立ち消え安全装置:煮こぼれや風で火が消えたら、ガスを自動で止める
  • 消し忘れ消火機能:一定時間たつと自動で消火する

つまり、いまお店に並んでいるガスコンロなら、どれを選んでもこの安全機能は標準装備なんだそうです。娘と暮らす身としては、「消し忘れても止まってくれる」というのは本当にありがたいしくみだなと思いました。

ガスとIH、どっちがいい?|ちがいとメリット・デメリット

IHってそもそも何?

IH(IHクッキングヒーター)は、電気の力で「鍋そのもの」を発熱させる調理器です。火が出ず、ガラスのようなフラットな天板が特徴で、賃貸でも最初からIHが付いているお部屋があります。

ガスコンロとIHのちがい比較(火力・お手入れ・停電のときなど)の図解

ちがいを表で比較

ガスコンロ IH
火力 強い。鍋を振る炒め物が得意 安定して加熱できるが、機種によっては火力や同時使用に制限も
使える調理器具 ほとんどの鍋・フライパンOK IH対応の調理器具だけ(土鍋などは使えない場合も)
お手入れ ゴトクなど部品が多く、少し手間 フラットな天板を拭くだけでラク
火のリスク 火を使うので注意が必要(Siセンサーで軽減) 火が出ないぶん低め(使用直後の天板のやけどには注意)
停電のとき 乾電池式なら使える 使えない
夏のキッチン 暑くなりやすい 暑くなりにくい

こうして並べてみると、どちらにも良さがあって「どちらが上」ではないんですね。炒め物をよく作る・鍋を選びたくないならガス、お手入れのラクさと火を使わない安心を取るならIH、という選び方になりそうです。

ガスのお部屋を、自分でIHにできる?

「じゃあガスのお部屋でも、IHを置けばいいのでは?」と思った方。私も思いました。調べてみると、こういうことのようです。

  • 卓上IHコンロ(100V):ふつうのコンセントに挿すだけで使えるので、賃貸でもいちばん現実的。ただし1口タイプが中心です
  • 据置型のIHクッキングヒーター:2口・グリル付きの本格タイプは200Vの電源が必要なものが多く、賃貸では電気工事に大家さんの許可が必要になるためハードルが高いようです(100Vで使える据置型もありますが、火力は控えめだそうです)

ガスのお部屋なら素直にガスコンロを選び、火を使いたくない事情があるときは卓上IHを組み合わせる。それが現実的な落としどころのようです。

まとめ|「ガスの種類」と「サイズ」が合っていれば大失敗しない

最後に、今回調べたことをチェックリストにまとめます。

  • お部屋のガスは都市ガス? プロパン?(最重要。まちがえると危険)
  • コンロ台の幅は60cm以上?(59cmタイプか56cmタイプかが決まる)
  • 壁はコンロの右側? 左側?(強火力は壁と反対側に)
  • 壁との距離は15cm以上とれる?(とれなければ防熱板を)
  • グリルは「水なし両面焼き」が主流
  • 3口の据置型はない → グリル活用・卓上IH・カセットコンロで補う

口数やグリルは好みの世界ですが、ガスの種類とサイズだけは「合っているか、いないか」の世界。この2つさえ確認しておけば、大失敗はしないはずです。

買うときは、お店の人に「お部屋のガスの種類」と「コンロ台の幅」を伝えると、合うものを案内してくれるそうです。ネットで買う場合も、商品ページの「都市ガス用/プロパンガス用」の表記を、最後にもう一度確認してくださいね。

ガスコンロが決まったら、次は入居前の準備とガスの開栓です。ガスだけは開栓に立ち会いが必要なので、こちらの記事もあわせてどうぞ。

入居前にやることリスト|ガス電気の手続きと汚れ防止のひと手間

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