入居前にやることリスト|ガス電気の手続きと汚れ防止のひと手間

「入居前にやることリスト|ガス電気の手続きと汚れ防止のひと手間」のアイキャッチイラスト 引っ越し

賃貸の契約が終わって鍵を受け取ってから、引っ越しの荷物が運び込まれるまでの数日間。実はこの「部屋に何もない期間」は、暮らしの中で一度しか来ないゴールデンタイムだと知っていますか?

私も以前の引っ越しのとき、入居前にやったのはバルサン(煙をたく虫よけ)と、床の水拭き・換気くらいでした。それでも「家具が入る前にやっておいてよかった」と思ったのを覚えています。家具や食器があると、バルサンってすごく気を使いますから。

一方で、電気やガスの手続きをどうやったのかは……正直、まったく覚えていません。そこで今回、「入居前にやること」を手続きからひと手間まで全部調べ直しました。すると、ガスだけは立ち会いが必要という私の知らなかった事実や、「先にひと手間かけると後々の掃除が圧倒的にラクになる」ワザがたくさん出てきたんです。

カビや油汚れは、一度付いてしまうと落とすのが本当に大変。「汚れは落とすものじゃなくて、付く前に防ぐもの」——これ、毎日家事をする身としては最強の考え方だと思います。順番に見ていきましょう。

まずは手続きから|電気・水道・ガスは「ガスだけ立ち会い必須」

ライフラインの使用開始手続きは、引っ越し当日に慌てないための最優先事項です。3つの違いを表にまとめました。

ライフライン手続き早見表
 申込みの目安立ち会い
💡 電気1〜2週間前基本不要
🚰 水道3〜4日前まで基本不要
🔥 ガス2〜3週間前が安心必須 ⬅ ココ注意

※地域・会社によって異なります。契約時にもらう案内で必ず確認してください。

ガスの開栓は「予約制の立ち会い」。繁忙期は埋まります

電気と水道は、事前に申し込んでおけば基本的に立ち会いなしで使い始められます。ところがガスだけは、開栓のときに係の人が来て、立ち会いのもとで作業と安全確認をするのが決まりなんだそうです。これ、私は今回調べるまで知りませんでした。

しかも予約制なので、春の引っ越しシーズンは希望の日時が埋まってしまうことも。「引っ越し当日に電話すればいいや」では、その日はお風呂に入れないなんてことになりかねません。解説記事では2〜3週間前の予約をすすめているものもありました。手続きの中では一番早く動きたい項目です。

ちなみに、コンロを自分で用意する物件の場合は、お部屋のガスの種類(都市ガスかプロパンか)に合ったコンロ選びが先です。選び方はこちらにまとめました。
賃貸のガスコンロの選び方|ガスの種類・サイズ・IHとの違いも

水道は「自分で元栓を開ける」パターンもある

水道は事前連絡をしておけば、入居日に自分で元栓(メーターボックスの中のバルブ)を開けて使い始めるケースが多いようです。「元栓ってどこ?」という方は、こちらの記事で写真付きの探し方をまとめています。→ 賃貸で水が止まらない!元栓・止水栓の止め方と慌てないための備え

掃除より先に「部屋の写真」を撮っておく

鍵をもらって新居に入ったら、掃除の前にやってほしいことがあります。部屋中の傷・汚れ・設備の状態をスマホで撮影しておくことです。

これは数年後の退去のときに「この傷は最初からありました」と証明できる、いちばん確実な備えです。床・壁・水まわり・ベランダ、気になるところは日付がわかる形で残しておきましょう。退去費用と原状回復のルールはこちらでくわしく書いています。→ 賃貸の退去費用はどこまで負担?敷金・原状回復のルールと立会いの注意点

家具が入る前だけの特権①|バルサンと防カビくん煙剤

バルサンは「何もない部屋」でこそ全力を出せる

私が入居前に実際にやったのがこれ。煙で部屋全体の害虫対策をする燻煙剤(バルサンなど)は、家具・食器・衣類がない状態なら、カバーをかける手間も薬剤の付着の心配もほぼゼロで使えます。入居後にやろうとすると、食器を全部しまって、家電を覆って……と大仕事になるので、本当に「今しかない」タイミングです。

1つだけ注意点。煙に反応するタイプの火災警報器には、付属のカバーなどを説明書どおりに付けてから使ってください(終わったら必ず外します)。使用後はしっかり換気を。

お風呂には「防カビくん煙剤」という強い味方

お風呂用には、黒カビの原因菌を除菌する煙タイプの防カビ剤(おふろの防カビくん煙剤など)があります。ポイントは、これが「生えたカビを落とす」ものではなく「カビを生えにくくする」ものだということ。つまり、カビがまだいない入居前のきれいな浴室で使うのが、一番効果を発揮するタイミングなんです。

入居前に1回やって、あとは定期的に続けるのがよいとされています(頻度はパッケージの説明を確認してください)。お風呂のカビ取りのつらさを知っている身としては、これは「先回りの勝利」だと思います。

家具が入る前だけの特権②|マスキングテープと「予防掃除」

今回調べていて「これは主婦の最強ワザでは!?」と思ったのが、マスキングテープを使った予防掃除です。やり方は簡単で、汚れがたまりやすい「すき間」や「継ぎ目」に、あらかじめテープを貼っておくだけ。

そもそもマスキングテープって何?100均で買える?

マスキングテープは、もともとペンキ塗りのときに「塗りたくない場所」を守るための和紙でできた粘着力の弱いテープです。「あとできれいに剥がすこと」を前提に作られているのが、普通のテープとの一番の違い。かわいい柄の文具用が有名ですが、掃除に使うのは白い無地タイプです。

そして嬉しいことに、100均で買えます。ダイソーには「カビ汚れ防止マスキングテープ(白)」という、まさにこの用途のための専用商品まであります(防カビ剤入り・白無地なので貼っても目立ちません)。ホームセンターやドラッグストアでも手に入ります。

糊残りについては、基本はきれいに剥がせるテープですが、パッケージには「長期間貼ったままにしないで」「糊が残る場合もある」という注意書きがあります。つまり貼りっぱなしにせず、汚れたら or 1〜2か月を目安に張り替えるのが正しい使い方。愛用者のレビューでも「お風呂は2か月に1度貼り替え」といったペースが紹介されていました。

  • 巾木(壁の下の細い板)の上……ホコリが積もる定番の場所。テープごと張り替えれば掃除完了
  • キッチンや洗面台のコーキング(壁との継ぎ目のゴム部分)……油汚れ・カビが染みつく前にガード
  • お風呂のドアの下や四隅……ピンクぬめり・黒カビの温床になりやすい場所
  • 窓のサッシ……防虫効果をうたったマスキングテープもあり、虫の侵入対策と汚れ対策を兼ねられる
巾木(壁の下の細い板)の上のフチを赤枠で示した図

① 巾木赤い枠の部分。板の上の細い段差にホコリが積もるので、フチに沿って貼る

キッチンの壁と天板の継ぎ目(コーキング)を赤枠で示した図

② コーキング赤い枠の、壁と台の継ぎ目の部分。キッチンも洗面台も同じ場所に貼る

お風呂の折れ戸ドアの下のレール部分を赤枠で示した図

③ お風呂のドアの下赤い枠のレール部分と四隅。ぬめり・黒カビの温床になる前に

窓のサッシの下のレール(溝)を赤枠で示した図

④ 窓のサッシ赤い枠の溝の部分。砂ボコリや虫の侵入をテープでガード

汚れたらテープを剥がして貼り替えるだけなので、ゴシゴシこする掃除が丸ごとなくなります。もともと貼って剥がせるように作られたテープなので、原状回復が基本の賃貸との相性も抜群。ただし念のため、目立たない場所で試してから広げると安心です。

コンロまわり|「すき間」と「換気扇」を先にガード

キッチンで特におすすめされていたのが、この2つです。

1つ目はコンロと天板のすき間を埋める「すき間ガード」(すき間テープ)。ここに食べこぼしや油が入り込むと、取り出すのはほぼ不可能。一度も調理していないきれいな状態で埋めておくのが正解だそうです。

2つ目はレンジフード(換気扇)に貼る使い捨てフィルター。油汚れとホコリはフィルターに引き受けてもらって、汚れたら交換するだけ。換気扇の分解掃除、あれを何年分も減らせると考えたらすごくないですか? ただし厚すぎるフィルターは換気の力を弱めてしまうので、薄手のものを選んでこまめに交換すること。機種によってはフィルターの使用をすすめていない場合もあるので、取扱説明書も確認してくださいね。

ガスコンロと天板の間のすき間を赤丸で示した図

コンロと天板のすき間赤い丸のあたりにある細いすき間。ここを「すき間ガード」で埋める

レンジフードの金属フィルター部分を赤枠で示した図

レンジフード:形はいろいろですが、赤い枠のような金属フィルター部分に「貼る使い捨てフィルター」を付ける

靴箱・備え付け収納には「シートを敷いてから」入れる

賃貸って、靴箱や吊り戸棚など備え付けの収納が結構ありますよね。ここも「入れる前」がポイントで、防カビ・除湿・消臭タイプの収納シートを先に敷いておくと、棚板の汚れ移りやカビ・においを防げます。炭入りのシートや、汗を吸った靴の湿気対策になる除湿タイプなどいろいろあるので、靴箱には除湿系、食器まわりには抗菌系、と場所で選ぶとよさそうです。あわせて靴箱用の除湿剤を置いておくのも定番でした。

売り場は「食器棚シート」「下駄箱シート」という名前で、100均・ホームセンター・ニトリ・ドラッグストアの台所用品コーナーにあります。ネット通販でも種類豊富です。切って使うロールタイプが多いので、収納の幅を測ってから買いに行くとスムーズですよ。

前に住んでいた人の使い方はわからない場所なので、気になる方は敷く前に一度アルコールで棚板を拭いておくと、より気持ちよくスタートできます。

家具の脚に「フェルトシート」|これは私が現役で使っています

これは入居前というより「家具を置く前」のひと手間。家具の底や脚の裏に、貼るタイプのフェルトシートを付けておくんです。私は今の家でローチェストやテーブル、イスの脚に貼っていますが、重いローチェストでもスッと滑って動かせるようになるので、掃除や模様替えが本当にラクになります。

しかも、床の傷防止にもなる=退去時の原状回復の心配もひとつ減るという一石二鳥。家具を「置いてから」持ち上げて貼るのは大変なので、搬入前・組み立て時に貼っておくのがおすすめです。

入居前の掃除は「水拭き+換気」で十分。ウタマロの噂も検証

「入居前の掃除って何をすればいいの?」と身構える方もいるかもしれませんが、退去後の部屋はクリーニング済みであることがほとんど。私のやり方は昔からシンプルで、窓を開けて換気しながら、床を水拭きする。これだけです。クリーニング後に浮いたホコリや、換気されずにこもった空気をリセットするイメージですね。フローリング用の使い捨てシートワイパーが1本あると、荷物が少ない入居前でも掃除しやすいですよ。

ところで、私は「ウタマロのスプレータイプはフローリングがキレイになる」と聞いた記憶があって、今回ちゃんと調べてみました。結論、これはほぼ本当でした。

  • ウタマロクリーナーは中性洗剤なので、床材やワックスを傷めにくく、フローリング掃除に使えると紹介されている
  • スプレーして拭き取るだけで二度拭き不要とされているのがラクなポイント
  • ただし床全体に使うときは、原液のままだとベタつきやすいので、水で薄めて使うのがコツと紹介されていた(掃除のプロの解説では20倍希釈の例も)
  • 水拭きできない床(無垢材のフローリングなど)には使えないので注意

つまり「スプレーを直接床全体にまく」より「薄めて拭く」が正解に近いようです。記憶がだいたい合っていてホッとしました(笑)。

まとめ|「何もない部屋」の時間割はこれで完成

最後に、今回の内容を時系列のリストにまとめます。

入居前やることリスト(時系列)
2〜3週間前:ガスの開栓予約(立ち会い必須!)
1〜2週間前:電気の使用開始申込み
3〜4日前:水道の使用開始連絡
🔑 鍵を受け取ったら…
☑ 部屋中の写真を撮る(傷・汚れの記録)
☑ バルサン&お風呂の防カビくん煙剤
☑ 換気しながら床の水拭き
☑ マスキングテープ・すき間ガード・換気扇フィルター
☑ 靴箱・収納にシートを敷く
☑ 家具の脚にフェルトを貼ってから搬入

どれも数百円〜の道具でできる小さなひと手間ですが、効果は「これから住む何年分」に効いてきます。カビ取りや油汚れと格闘する未来の自分を、いま助けてあげられるのは今日だけ。「汚れは付く前に防ぐ」、ぜひ合言葉にしてください。

※商品はどれも一般に市販されているものです。使用方法・使用できる場所は必ず各商品の説明書きを確認してください。ライフラインの手続きは地域・契約会社で異なるので、契約時の案内が最優先です。

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