離婚を考え始めたころ、頭をよぎったのが「弁護士さんに相談したほうがいいのかな」という言葉でした。前の記事(→ 離婚の引っ越し当日。3歳の娘と家を出た日のこと【実体験】)の続きになります。
「弁護士なんて大げさかな」「費用はいくらかかるんだろう」——そう思って足が止まる方は、多いと思います。
私もそうでした。正直に告白すると、弁護士さんの相談料が「30分5,000円ほど」と知って、当時の私には、その5,000円が痛かったんです。
それでも今振り返ると、弁護士の先生にお願いしたことは、本当によかったと心から思っています。
今回は、その理由と、お金をかけずに「この人だ」と思える先生に出会えた私の探し方、そして費用が不安な方のために「法テラス」のしくみも、図解でわかりやすくお話しします。私と同じように迷っている方は、ぜひ一緒に確認してみてください。
調停の書類は、自分ひとりで出しました
家を出てから間もなく、私は自分で離婚調停の申し立てをしました。書類を調べて、そろえて、家庭裁判所に出すところまで、全部ひとりでやったんです。
ここでひとつ、やってみて初めて知ったことがあります。調停は、書類を出したらすぐに始まるわけではないんですね。実際に最初の調停の日が来るまでには、思っていたより時間がありました。
その待っている間も、相手からは長いメッセージが何度も届きました。通知が鳴るたびに心が落ち着かなくて、心が休まる時間がなかなか持てなかったことを覚えています。相手側の家族から、私の家族に連絡が入ったこともありました。
いま振り返って正直に思うのは、「最初から弁護士の先生にお願いしておけばよかった」ということです。書類の準備をひとりで抱えこんだ時間も、直接の連絡に心をすり減らした時間も、先生にお願いしたあとは、ずっと軽くなったからです。
弁護士の先生にお願いしてよかったこと3つ
迷いに迷って、私は調停の書類を出したあとに、弁護士の先生へ正式にお願いすることを決めました。よかったと感じたことは、大きく3つあります。
①相手と直接やり取りしなくて済む|これが一番大きかった
先生にお願いしたあとは、連絡はすべて先生が間に入ってくれます。あの重いメッセージを、もう自分で受け取らなくていい。それだけで、心がふっと軽くなりました。
②調停に代理で出席してくれる|仕事を休まずに済んだ
調停は、平日の昼間に行われます。当時の私は派遣で時給の仕事をしていて、その後正社員になれたものの、入ったばかりで有給休暇がありませんでした。平日に休めば、その分は欠勤扱い。お給料が減ってしまいます。
でも、先生が代理人として調停に行ってくれたおかげで、私は仕事を休まずに済みました。生活がかかっている中で、これは本当に大きなことでした。
③人生がかかった約3年間、専門家が隣にいてくれる
私の場合、調停から裁判まで、約3年かかりました。その間、先生とは何度も何度もやり取りをしました。自分の人生がかかった話し合いを、法律の専門家が隣で支えてくれる。この安心感は、お金には代えられないものでした。
その3年間で私が学んだことは、別の記事にまとめています。(→ 離婚調停から裁判まで3年間。私が学んだ「すべては証拠」という教訓【実体験】)
先生の探し方|相談料が痛かった私は「無料相談」を回りました
では、どうやって先生を見つけたのか。私は、ネットで検索するところから始めました。
調べてみると、弁護士さんの相談料は「30分5,000円〜1万円ほど」が目安といわれています。ただ、最近は初回の相談を無料にしている法律事務所も多いそうです。
先生との相性もあります。「合わなかったらどうしよう」と思いながら5,000円を払うのは、当時の私には痛い出費でした。そこで私は、無料相談をやっている事務所の中から、自分の都合と日にち・時間が合うところを探して回ることにしたんです。
全部で4人の先生に相談しました
私が無料相談でお話ししたのは、全部で4人の先生。その中で、一番親身になって話を聞いてくれた先生にお願いすることに決めました。
こちらの気持ちに寄り添って、何が不安なのかをていねいにくみ取ってくれる。話していて「この人になら任せられる」と思えたんです。
弁護士さんのイメージが変わった話
相談する前の私は、弁護士さんというと、バリバリのキャリアでキリッとした、少し近寄りがたいイメージを持っていました。でも、実際にお願いすることになった私の先生は、私より若い男性で、第一印象は「優しそう」。無料相談なのに、とてもていねいに話を聞いてくれました。人間、いろんな方がいるんですね(笑)。イメージだけで「弁護士さんはこわそう」と足が止まっている方にこそ、一度会ってみてほしいです。
そして帰宅後、いただいた名刺のお名前で先生を検索してみたら、経歴もとても立派な方だとわかって、安心してお願いすることができました。気になる先生がいたら、お名前で検索してみるのはおすすめです。事務所のサイトに経歴や得意分野が載っていることが多いですよ。
無料相談を上手に使うコツ
- 自分の状況を時系列のメモにまとめて持って行く(限られた時間でもしっかり相談できる)
- 聞きたいこと・困っていることを、先に書き出しておく
- 1か所で決めず、何人かの先生に会って比べる(長い付き合いになるので、相性は本当に大事)
- 帰ったら先生のお名前で検索して、経歴や得意分野を確認する
費用はどうしたか、正直にお話しします
弁護士費用は、決して安い金額ではありませんでした。具体的な金額を書くことはしませんが、私は、コツコツ貯金していたお金で支払いました。
最終的にいくらになるのか、不安がなかったといえば嘘になります。それでも、はっきり言えることがあります。弁護士の先生がいなかったら、私はあの3年間、立ち向かえていなかったということです。
費用の見通しは、相談のときに「だいたいどのくらいかかりますか」と遠慮せず聞いて大丈夫です。きちんとした先生なら、ていねいに説明してくれます。
費用が不安な方へ|「法テラス」は思っているより身近です
「貯金がないから、弁護士さんは無理かも……」という方のために、ぜひ知っておいてほしいのが「法テラス」です。

法テラスは、国が設立した「法律の総合案内所」です(正式名称は日本司法支援センター)。名前だけ聞くと、とても堅そうで近寄りがたい感じがしますよね。私も最初はそう思っていました。でも、しくみを知ると印象が変わります。
①無料の法律相談|1回30分・同じ悩みで3回まで
収入や資産が一定の基準以下の方は、弁護士さんへの法律相談を無料で受けられる制度があります。1回の相談時間は30分で、同じ問題について3回まで利用できるとされています。離婚・養育費・借金など、暮らしとお金の問題も相談の対象だそうです。
「一定の基準って、具体的にいくらなの?」と思いますよね。私も思いました。法テラスの公式サイトの基準表によると、たとえばお母さんと子どもの2人暮らしの場合、「手取りの月収25万1,000円以下(東京23区などの大都市では27万6,100円以下)・現金と預貯金の合計250万円以下」が目安とされています。ここでいう月収は、額面ではなく手取りです。家族の人数が増えれば、基準はもう少し上がります。
もう少しイメージしやすいように、「東京で子どもと2人暮らし・年収350万円」のシングルマザーを例に考えてみます。年収350万円の場合、手取りは月にならすと約23万円ほどといわれています。そうすると、東京23区の基準「手取り月収27万6,100円以下」の範囲に入ってくる計算です。貯金が250万円以下なら、無料相談や立て替え制度の対象になる可能性が十分あります。
さらに、家賃や住宅ローンを払っている場合は、その分を収入から差し引いて計算できるしくみもあるそうです。「意外と、普通に働いているお給料でも対象に入るんだ」というのが、調べてみた私の正直な感想でした。ただ、手取りの額はボーナスの有無や家族の人数で人それぞれ変わります。「ぎりぎり超えてるかも……」という場合でも、自分で判断せずに、公式サイトの基準表や電話で確認してみてください。
「同じ先生に続けて相談できるの?」と気になりますよね。私も気になって調べました。法テラスに特定の先生を紹介・指名してお願いすることはできないそうです。ただ、相談できる場所は法テラスの事務所だけではなく、「法テラスと契約している弁護士さんの事務所」もあって、そちらに直接予約する形なら、先生を選んで相談できるようです。女性の先生がいい、といった希望も、この方法で伝えられるとされています。同じ先生に続けてお願いしたいときは、予約の電話で直接聞いてみるのが確実です。
②弁護士費用の立て替え|一度に払えなくても分割で
相談だけでは解決せず、弁護士さんに正式に依頼することになった場合、その費用を法テラスがいったん立て替えてくれる制度もあります。立て替えてもらった分は、あとから月々の分割で少しずつ返していく形です(月々いくらになるかは、審査で決まるそうです)。生活保護を受けている間は返済が猶予されて、状況によっては免除を申請できる場合もあるとされています。
私は使いませんでしたが、知っているだけで心強い場所
正直にお伝えすると、私自身は法テラスを使いませんでした。貯金で払う道を選んだからです。でも、もしあのとき貯金がなかったら、間違いなく頼っていたと思います。「お金がないから弁護士さんは無理」とあきらめる前に、選択肢のひとつとして知っておいてほしい場所です。
予約は電話やWebからできます。利用できる条件や基準は、収入や家族の人数によって変わるので、くわしくは法テラスの公式サイトや、お近くの窓口で確認してみてください。
この記事のまとめ
- 調停の書類は自分で出したけれど、「最初から先生にお願いしておけばよかった」が正直な気持ち
- よかったこと3つ=①相手と直接やり取りしなくて済む ②調停に代理で出席=仕事を休まない ③人生がかかった約3年間の伴走
- 相談料の目安は「30分5,000円〜1万円ほど」といわれるが、初回無料の事務所も多い
- 私は無料相談で4人の先生に会い、一番親身に話を聞いてくれた先生に決めた
- 費用が不安なら「法テラス」。無料相談と費用の立て替え制度がある(収入などの条件あり・くわしくは公式サイトで確認を)
弁護士をつけるかどうか迷っている方へ。まずは無料相談だけでも、受けてみてください。ひとりで抱えていた不安は、話を聞いてくれる専門家がいるだけで、ずいぶん軽くなります。私は応援していますよ。
離婚の手続き全体の流れは、こちらの記事にまとめています。(→ 離婚の手続きの流れ。協議・調停・裁判の違いと、調停に必要なもの【実体験】)
離婚後の手続きの全体像は、こちらでチェックリストにしています。(→ 離婚後にやることリスト【2026年最新】期限・順番ごとに完全まとめ)
そして、まだ「離婚するかどうか」で眠れない夜を過ごしている方は、こちらも読んでみてください。(→ 離婚するか迷って眠れない夜のあなたへ。どん底から自分で決断するまで【実体験】)


コメント