離婚を決めて、弁護士の先生にお願いして、いよいよ調停へ。前の記事(離婚で弁護士をつけてよかった話)の続きです。
ここからが、本当に長い道のりでした。調停から裁判まで、決着まで3年。人生のなかで、いちばん精神的に追い詰められたつらい時期でした。今回は、その3年間で私が学んだことを、正直にお話しします。
なぜ3年もかかったのか
離婚は、話し合いがまとまればもっと早く終わることもあります。でも私の場合は、そう簡単にはいきませんでした。
こちらの弁護士の先生が質問しても、話がなかなか前に進みませんでした。弁護士の先生も、相手が時間を引き延ばそうとしているように思える、と話していました。
1回の調停と次の調停の間は、1ヶ月以上空くこともあります。それが何度も繰り返されれば、あっという間に1年、2年と過ぎていきます。「いつ終わるんだろう」と、先の見えないトンネルの中にいるようでした。
調停で決着がつかず、裁判へ
離婚調停は、家庭裁判所で、調停委員という方を間にはさんで話し合う手続きです。ここで合意できれば離婚が成立します。でも、どうしてもまとまらない場合は、調停は「不成立」となり、次は裁判(離婚訴訟)に進むことになります。
私の場合も、調停では決着がつかず、裁判に進みました。裁判になると、弁護士の先生への費用もさらに追加でかかります。正直、「ここまで来たら、もうやり切るしかない」という気持ちでした。お金のことも不安でしたが、中途半端に終わらせる方が後悔すると思ったんです。
ずっと同じ先生が、味方でいてくれた
この3年間を振り返って、いちばん心に残っているのは、ずっと同じ弁護士の先生に支えてもらえたことです。
長い手続きの中では、相手側の弁護士が変わる場面もありました。それでも私は、最初から最後まで、同じ先生にお世話になりました。
長い道のりの中で、ずっと味方でいてくれる人がいる。それが、どれだけ心の支えになったかわかりません。「この先生に任せておけば大丈夫」と思える存在がいたからこそ、3年間を乗り越えられたのだと思います。
「顔を合わせたくない」は、伝えていい
裁判所での手続きで、不安だったことのひとつが「相手と顔を合わせること」でした。もう会いたくない。同じ空間にいるだけで動悸がする。そう感じる方は、私だけではないと思います。
でも、これは事前に伝えておけば配慮してもらえます。私は「相手と会いたくない」と伝えていたので、待つ場所の階を分けてくれていました。家庭裁判所では、当事者が顔を合わせなくて済むよう配慮してくれることがあります。さらに、私は弁護士の先生が代理で出てくれていたので、私自身が相手と直接やり合う場面は、ほとんどありませんでした。
「我慢するのが当たり前」と思わないでください。不安なことは、遠慮せず弁護士の先生や裁判所に伝えていい。言えば、できる配慮はしてもらえます。それを知っているだけでも、心の負担はずいぶん軽くなります。
何度も言われた「すべては証拠」
3年間で、いちばん身にしみた教訓があります。それは——すべては証拠だ、ということです。
弁護士の先生に、何度も何度も言われました。「証拠が大事です」「記録を残してください」と。気持ちや言い分をどれだけ訴えても、それを裏づける証拠がなければ、なかなか認めてもらえない。それが現実でした。
だから私は、とにかく記録を残しました。やり取りのメモ、写真、残しておけるものは何でも。前の記事でも書きましたが、家を出るときの置き手紙も写真に撮っておきましたし、相手の言葉も録音できるときはしておきました。
これから離婚を考えている方に、いちばん伝えたいのはここです。感情で動く前に、証拠を残す。あとから「証拠があれば」と悔やんでも遅いことがあります。日付の入ったメモひとつでも、後で大きな意味を持つことがあります。
離婚を考えるなら、残しておきたい記録・証拠リスト
私が「残しておいてよかった」「もっと早く残せばよかった」と感じたものを、リストにまとめます。これから離婚を考えている方の、参考になればうれしいです。
- 日付入りのメモ……いつ、何があったか。日付とともに残しておくと、後で大きな意味を持つことがあります。
- メッセージやメールのやり取り……スクリーンショットなどで、消えないように保存しておく。
- 写真……状況がわかるものは、撮って残しておく。
- 録音……残せる状況のときは、記録として。
- お金に関する記録……収入や支出、通帳のコピーなど、お金の流れが分かるもの。
- 公的な書類の控え……提出した書類や受け取った書類は、コピーを手元に。
大切なのは、感情で動く前に、まず”記録”を残すこと。ただし、何がどこまで必要かは、状況によって変わります。具体的なことは、必ず弁護士の先生に相談してください。専門家のアドバイスが、いちばん確実で安心です。
「話し合いの録音」は、証拠になるの?
「言った・言わない」を防ぐために、話し合いをスマホで録音しておきたい——そう考える方は、多いと思います。そして気になるのが、「相手に無断で録音して、証拠になるの?」ということ。
結論から言うと、自分が参加している話し合いを録音すること(秘密録音)は、原則として違法ではなく、裁判でも証拠として認められると考えられています。これは、その場にいない人がこっそり録る「盗聴」とは、はっきり区別されます。相手に「録音していい?」と確認する必要も、ありません。
だから私も、残せるときには録音をしていました。いつ・どんな状況での会話か、日付がわかるようにしておくと、より安心です。スマホのボイスメモで十分なので、これから話し合いをする方は、ぜひ備えておいてください。
※ただし、相手を脅したり、無理やり言わせたりした録音などは、証拠として認められないことがあります。また、最終的に証拠としてどう扱われるかは、ケースによって異なります。録音を証拠として使いたいときは、弁護士の先生に相談してくださいね。
体重は5キロ減り、全身に蕁麻疹が出た
正直に書きます。この3年間は、心も体も限界でした。
ストレスで体重は5キロ落ち、全身に蕁麻疹が出ました。眠れない夜もたくさんありました。働きながら、子どもを育てながら、裁判も抱える。今思い返しても、よくあの時期を乗り越えたなと思います。まさに、人生のどん底でした。
でも、不思議なものです。あそこまで落ちると、「もう、これ以上下がることはない。あとは上がるしかない」と思えたんです。底を打ったからこそ、前を向けた。そんな感覚が、確かにありました。あの感覚は今でも、どんな困難も乗り越えられるという自信の土台になっています。どんなにつらくても、時間は必ず前に進む。それだけは、確かなことでした。
あの3年間は、無駄じゃなかった
長い裁判の最後には、ドラマで見るような場面も経験しました。あんなことが自分の身に起きるなんて、当時は想像もしていませんでした。
3年という時間は、決して短くありません。失ったものもたくさんあります。でも今、はっきり思うんです。あの大変だった時間は、無駄な時間ではなかった、と。
すべては、学びに変わりました。お金のこと、法律のこと、人を見る目、そして自分の強さ。あの3年がなければ、今の私はいません。どん底を経験したからこそ、小さな幸せを心から幸せだと感じられるようになりました。
今、つらい渦中にいる方へ。終わりのないトンネルはありません。必ず出口はあります。どうか、一人で抱え込まず、証拠を残しながら、一歩ずつ進んでください。離婚後に必要な手続きは離婚後にやること完全リストにまとめています。心から笑って、安心して過ごせる毎日は、その先に必ず待っています。
この記事のまとめ
- 調停は相手の引き延ばしもあり、決着まで3年かかった
- 調停で合意できず、裁判(離婚訴訟)に進んだ。費用は増えるが、やり切る覚悟で進めた
- 相手は弁護士を3回変えたが、私はずっと同じ先生に支えられた
- いちばんの教訓は「すべては証拠」。感情で動く前に記録を残すこと
- 心身ともに限界だったが、底を打ったからこそ前を向けた。3年間のすべてが、今の自分の学びと強さに変わった


コメント